商標登録を特許事務所や弁理士に依頼するメリット

商標登録の手続き自体は自分で行うことができますが、しっかりと商標を保護するという観点においては自分で完結させることは難しく、十分な内容検討が不可欠です。専門知識が必要になる作業ですので、特許事務所や弁理士というプロに依頼することを検討してみてはいかがでしょうか。

メリット１：商標の区分を適切に選択できる

商標登録に際しては、商品・サービスのカテゴリを示す商標の区分を選択する必要があります。商標権は商標と指定した商品やサービスをセットにした権利ですので、この商標の区分を適切に選択することが自らの商標を最適に保護することに繋がるのです。また、区分の数によって商標登録の費用が変わってくるという点においても、適切に選択することが重要になります。

メリット2：より的確な商標態様で権利化が可能になる

商標権をはじめとする知的財産権は、あらゆる条文によって権利が保護されていますが、内容も複雑かつ専門的な表現が出てくるため、知識のない状態で理解することが難しくなっています。そのためしっかりと理解をしている特許事務所や弁理士が出願書類の作成や内容の検討を行うことにより、より的確な商標態様による権利化を実現することが可能です。せっかく手間をかけて出願し登録を受けた商標が、その内容が不十分だったために取り消されたり他社の模倣を阻止できないものになった場合、時間や労力の無駄だけでなく自社が商標を使えなくなってしまうリスクすらあるのです。

メリット3：使用実態に即した商標の獲得が可能になる

商標登録には「不使用取消審判」という制度があり、継続して3年以上日本国内において商標権者や専用使用権者・通常使用権者のいずれもが登録商標を使用していない時に、第3者がその商標登録取り消し審判を請求することができるものです。登録した商標が使用実態に即していない場合、この制度によって取り消しを受けてしまうリスクもありますので、特許事務所や弁理士により適切な申請を行ってもらうことによりケアすることができます。

メリット4：事前調査がより正確で客観性を担保できる

商標を出願するにあたっては、事前に先行商標の調査を行う必要があります。これは出願しようとしている商標が既に他人によって出願されていたり登録されている場合があるためです。この事前調査を経験豊富なプロである特許事務所や弁理士に依頼すると、より正確で客観的な事前調査を行ってくれるでしょう。

メリット5：特許庁からの各種通知への対応がスムーズにできる

商標登録が拒絶された場合など、特許庁から「拒絶理由通知」が送付されることがあります。ただし、これを受け取ったからといって商標出願ができなくなってしまうわけではなく、反論意見を述べる意見書や拒絶原因を修正した手続き補正書などを提出することにより、拒絶理由を解消して登録ができる可能性があります。これらの対応を経験のあるプロの特許事務所や弁理士に依頼していれば、よりスムーズな対応が図れるでしょう。

メリット6：更新管理まで依頼できる

商標権は設定登録から10年間にわたって権利が継続しますが、10年が経過すると完全に失効してしまうわけではありません。商標権者が更新登録申請を行うことにより、権利の更新をさらに10年間、何度でも行うことができます。この更新登録申請は存続期間満了の6か月前から満了の日までの間に行わなければならないため、面倒な事務手続きが発生することになります。出願・登録手続きを特許事務所や弁理士に依頼していた場合、ここまでの対応もサポートしてくれることがあります。

専門家に任せるのが安心

知的財産権は非常に手続きが煩雑であり、専門的な知識がない状態で申請すると適切な効果が得られない可能性があります。ある程度は自分自身で確認を行ったりする必要があるものの、基本的な出願作成や知財戦略の部分については、プロである特許事務所や弁理士に依頼することをおすすめします。

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